幣串と棟梁送りはどんな時に行ったり、用いられたりするのかというと、上棟式です。 上棟式(じょうとうしき)は、建前(たてまえ)、棟上げ式(むねあげしき)などとも呼ばれ、 建物の骨組みが組上がり、棟木(むなぎ)と呼ばれる建物の最上部の部材を取り付ける儀式です。この時、棟木に取り付けられるのが幣串です。 最近では上棟セットなるものが売っているので、その中に入っている4cm角の木材で作ることが多いですが、本来は3寸5分角(さんごかく、10.5cm角)や4寸角(12cm角)の堂々とした本物の柱を1本使用するのが本当です。 昔の母屋普請では棟木といっても一抱えも有るような檜や松の丸太なので、クレーン車も無いような時代では、当然多くの職人が木遣の掛け声によって力を合わせて、曳き上げていましたので、大変な重労働だったようです。 |